第9回兵庫県がん診療連携協議会(以下、協議会)が平成26年4月17日に兵庫県私学会館で開催された。県内のがん診療連携拠点病院15病院の代表者と関係8団体の代表者が参加した。協議会の足立議長(県立がんセンター院長)、兵庫県健康福祉部の野原局長、兵庫県医師会西田副会長の挨拶と参加者の自己紹介があった。
第9回兵庫県がん診療連携協議会(以下、協議会)が平成26年4月17日に兵庫県私学会館で開催された。県内のがん診療連携拠点病院15病院の代表者と関係8団体の代表者が参加した。協議会の足立議長(県立がんセンター院長)、兵庫県健康福祉部の野原局長、兵庫県医師会西田副会長の挨拶と参加者の自己紹介があった。
①兵庫県保健医療計画を平成25年4月に改定した。5疾病のうちがんに関し、平成25年12月16日一覧に記載する病院名を更新している。
②前回の合同会議(平成25年6月6日)以降に北播磨総合医療センターが、がん診療連携拠点病院に準ずる病院として追加された。
③協議会、幹事会運営要領の改正と委員の確認について
・新たに「がん診療連携拠点病院に準ずる病院」が追加されたことに伴い運営要領を変更した。
・平成26年度の部会委員の変更と確認を行い、事務局あてに4月中に返信を行うよう要請があった。また、メール連絡などへの返信(着信確認)と院内周知を必ず行うように要請があった。
①がん診療連携拠点病院等の整備指針について
・厚労省健康局長から1月10日付で新しい整備指針が提示され、がん診療連携拠点病院の指定要件が強化された。拠点病院の評価と改善(PDCAサイクル)が求められる。
・新たながん診療提供体制の概要説明があり、さらなる質の向上及び一定の集約化が行われる。
・拠点病院未設置の空白の2次医療圏を対象として基本的ながん診療を確保した「地域がん診療病院」が新設される。兵庫県内には空白の二次医療圏はないが、県指定の拠点病院、準じる病院との整合性などが検討課題となる。26年度に検討予定。
・新規指定の経過措置があり兵庫県内の国指定のすべてのがん拠点病院は27年3月まで延長される。要確認。
②がん登録等の推進に関する法律が成立し、28年施行の見込み (資料1/1-10)
③がん対策関連検討会の進捗状況、26年度がん対策予算について説明があった
25年度は都道府県拠点病院において緩和ケアセンターを準備。将来的には全てのがん診療を行う施設への普及を図る。今後指定要件に反映の予定。
①「協議会・幹事会」関連(資料2/2-1)
平成25年度の活動はすべて順調に終了した。平成26年4月17日(木)に兵庫県がん診療連携協議会(第9回)、6月5日(木)に第1回、平成27年2月5日(木)に第2回幹事会・がん地域連携パスWG合同会議、平成26年11月1日(土)第4回「ひょうご県民がんフォーラム」を開催予定。
②「研修・教育」部会関連(資料2/2-2)
5大がんのセミナーを毎年順次開催し、平成25年度は2順目で胃がんセミナーを開催した。また、他に検査セミナー、薬剤師セミナー、放射線セミナーを開催した。26年度の活動は改めて連絡の予定。県立がんセンターでのがん看護実務研修は平成26年6月2日~9月12日に開催予定。
・25年度に4回の実務者ミーティング会議を開催し、患者会との連携、質の向上、均てん化、事例検討などを行った。26年度も同様に4回の実務者ミーティング会議を行う予定。
・名称については、「がん相談支援センター」に統一。相談支援センター以外の名称を用いても差し支えないが、病院固有の名称との併記を認めた上で、必ず「がん相談支援センター」と表記し、がんの相談支援を受けられる旨の掲示をする必要あり。
・平成26年11月1日(土)に第4回「ひょうご県民がんフォーラム」開催予定。内容は今後検討予定。
④「がん登録」部会関連(資料2/2-4-1)
・25年度は、9月18日に兵庫県健康財団と共催で地域がん登録実務者研修会を開催した。また、平成26年2月14日(金)に部会とセミナーを開催した。
・平成26年度も部会、がん登録実務者セミナー、地域がん登録に関する研修会を開催予定。「都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会がん登録部会」へ出席予定。
・がん登録の法制化に伴い医療機関への説明会等を進める予定。今後、院内がん登録の分析と評価が必要となる。
⑤「緩和医療」部会関連(資料2/2-5-1)
・25年度緩和ケア研修会を19病院で開催した。平成26年度も研修会、指導者の会等を行う予定。
・27年度より制度が変わる可能性が高い。「B課程」が未受講であれば、26年度中の受講を勧奨する。
・「緩和医療部会・緩和WG合同会議」について(資料2/2-5-5)
平成25年8月3日に緩和医療部会を開催した。部会での決定事項の協議会のホームページへの掲載は保留となった。
・平成26年4月2日「緩和ケア連携パスWG会議」を開催した。平成25年8月3日に連携パスではなく、緩和連携に必要な「兵庫県標準緩和連携」という事で、実践を積み重ねていこうと決めたが、検討の結果文言を一部修正し、「緩和ケア連携に必要は基本的事項」(案)という形で決定した。協議会のホームページへ掲載することで了解が得られた。(資料2/2-5-6)
以上の平成25年度活動報告及び平成26年度活動計画は、すべて協議会で承認された。
・平成24年4月の診療報酬改定により「施設基準の届出書類の簡略化」が行われ、連携医療機関からの届出は不要となった。胃がんESDパス、肺がん(Ⅱ期、Ⅲ期)パス、子宮体がんパス、前立腺がんパスの県内統一版が追加となり協議会のHPに掲載済み。緩和連携パスは部会で検討し、「緩和用の診療情報提供書を地域の医療機関(連携医)へ送る。ひな形は示すが、運用は各地域の医療機関で行う。連携パスは作成しない」方向となった。
・平成26年1月時点で、県内のがん診療連携拠点病院は国指定14、県10、準じる病院21の計45病院となった。
・平成25年4月~12月の登録件数は641となり,平成25年末時点で1,662件のパスが運用中.その内訳は,乳がん599件(36.0%),胃がん512件(30.8%),大腸がん256件(15.4%),肺がん231件(13.9%),肝がん48件(2.9%),前立腺がん15件(0.9%),子宮体がん1件.パス脱落は86件(5.2%),バリアンスは11件(0.7%)であった。
・25年度末(26年3月末)時点でのパス進捗状況についてのアンケートの協力要請があった。
・平成25年4月に改定し、5年計画の1年目が終了。
・全体目標としてがんによる年齢調整死亡率を10年間で25%減少する。現状は7年間で15%減少ということなのでさらなる努力が必要である。
・個別目標の3本柱、「がんの予防の推進」「早期発見の推進」「医療体制の充実」について、個別目標、現状、平成25年度の主な取り組み状況、主な課題、今後の取り組み内容と方向性について説明があった。
・その他、進捗状況について説明があった。
①がん患者医科歯科連携協定締結(案)について(資料4-4・4-5)
県歯科医師会から、がん患者の医科歯科連携協定締結について提案があった。がん患者が口腔ケアや歯科治療などの口腔管理を行うことのできる体制の整備を進める。そのために実務者の検討会の設置要請があり、大筋合意で了承された。
今後は事務的な準備を行い、「がん患者医科歯科連携検討部会」(仮称)での検討を行う方向で、6月5日幹事会で歯科医師会より提案して頂き進める予定。
②県立粒子線医療センターと神戸低侵襲がん医療センターは、保健医療計画に先進的ながん医療提供施設として記載があり、今後情報共有や連携が重要となるため、両施設から幹事会への参加について提案があり了承された。次回幹事会に参加の予定。
以上