兵庫県がん診療連携協議会
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第8回兵庫県がん診療連携協議会 議事録    平成25年4月19日(金)開催

第8回がん診療連携協議会(以下、協議会)が平成25年4月19日に兵庫県私学会館で開催された。兵庫県内のがん診療連携拠点病院15病院の代表者と関係8団体の代表者が参加した。協議会議長(兵庫県立がんセンター院長)の足立秀治、兵庫県健康福祉部の太田稔明部長、兵庫県医師会西田芳矢副会長の挨拶と参加者の自己紹介があった。

(1)小児がん拠点病院の指定について

○平成25年2月8日付けで県立こども病院が指定された(資料2/厚労省HP

(2)兵庫県医療計画について・・・(資料3/兵庫県HP

○兵庫県医療計画を今年25年4月に改定した。計画期間は平成25年3月から30年3月までの5年間。
ただし基準病床数は平成23年度に改定済みのため据置き。

(3)協議会会則、幹事会運営要領の改正について・・・(資料4/PDF: 217KB

○「兵庫県立こども病院」が兵庫県の「小児がん拠点病院」に指定されたことに伴い協議会会則を変更した。また、新たに「兵庫県指定がん診察連携拠点病院」として1病院、「がん診療連携拠点病院に準ずる病院」に7病院が認定されたことに伴う幹事会運営要領の改正につき審議し、承認された。

(4)都道府県がん診療連携拠点病院連絡会、がん政策についての情報提供・・・(資料5/PDF: 240KB

○平成24年から4月より、がん診療連携拠点病院機能強化事業実施要綱に(7)在宅緩和ケア地域連携事業が追加された。

○がん対策推進基本計画の改定について:前基本計画の策定から5年が経過し、小児がんやがん患者の就労問題など新たな課題も明らかになったことから、基本計画の見直しが行われた。平成24年度から平成28年度までの5年間を対象として、がん対策の総合的かつ 計画的な推進を図るため、がん対策の推進に関する基本的な方向を明らかにするもの。

・・・がん対策推進基本計画の概要(資料5/PDF: 179KB

○都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会について:臨床試験部会がん登録部会等、国レベルの部会の報告あり。

・・・第5回都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会(資料5/がん情報HP

・・・がん診療連携拠点病院・院内がん登録全国集計2010全国集計報告書」(資料5/がん情報HP

・・・がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会に関する提案(資料5/PDF: 97KB

・・・平成25年度予算(案)の概要

<質疑応答>
質問1:緩和ケア研修会の初期研修医(緩和ケア研修会への参加)の義務化は県の病院だけか?
回答1:県立病院の初期研修医に関しては、義務化が決定した。基本的には、県内の初期研修医はぜひ受講していただきたいと考えている。

(5)協議会・幹事会並びに各部会の平成24年度活動状況及び25年度活動案について

「協議会・幹事会」関連(資料6/PDF: 93KB)(協議会HP1HP2

今年度は、6月6日に幹事会・がん地域連携パスWG合同会議を開催の予定。11月16日に第3回「ひょうご県民がんフォーラム」を開催予定。

「研修・教育」部会関連(資料6/PDF: 112KB

今年度は薬剤師セミナー、検査部セミナーとともに、放射線セミナーを開催予定。また、5大がん以外のがん関連セミナーを考慮中。

「情報・連携」部会関連(資料6/PDF: 109KB

昨年度は講演や事例の検討など実務者会議を行った。今年度は相談マニュアルを作り均てん化をはかりたい。

「がん登録」部会関連(資料6/PDF: 604KB

昨年度は2月6日に地域がん登録実務者研修会を開催した。今年度は実務者による意見交換会、9月に地域がん登録に関する研修会を開催予定。

「緩和医療」部会関連(資料6/PDF: 106KB)(緩和ケア研修会予定表HP

昨年度は緩和ケア研修会を約70回開催し、県内で累計1,600名修了。今年度は緩和ケア研修会を19病院で予定。その他緩和ケアフォローアップ研修会(姫路赤十字病院)、緩和ケアチーム研修会(神戸市民病院)を開催予定。

「がんの地域連携パスWG」関連(資料7/PDF: 1.68MB

○4月の診療報酬改定により「施設基準の届出書類の簡略化」が行われ、連携医療機関からの届出は不要となった。また、退院後30日以内の届出で診療報酬の算定が可能となった。新たに胃がんESDパス、肺がん(II期、III期)パス、子宮体がんパス、前立腺がんパスの県内統一版が追加となり協議会のHPに掲載済み。緩和連携パスは検討中。

○がんの地域連携パスの進捗状況アンケート結果(平成24年4月~12月までの9か月分)

①全県で761件のパスが運用中。乳がん333例(44%)、胃がん215例(28%)、大腸がん108例(14%)、肺がん74例(10%)、肝がん31例(4%)が運用中(24年度の4月―12月の9月間で330件が追加された)。1年換算で440件(兵庫県のがん患者約3万人の1.47%程度)。

②施設基準の届出書類」の簡略化が行われ、拠点病院も増えたが、周知不足、理解不足によりがんパスの運用は進んでいないのが現状である。

○がんの地域連携パス運用時の確認事項と25年度の活動案について再度確認し、承認を得た。

○緩和ケア連携パスについて
緩和ケア連携パスのツールは確定しているが、システムは確立していない。
緩和連携用の診療情報提供書は、まとまった情報提供の希望が有り3枚の様式を作成した。
共通知識をもつために二次医療圏で緩和ケアチーム研修会を開催中。
緩和ケアチームと診療所医師との関係性の構築と、パス(ツール)については、二次医療圏の状況に応じて運用し情報交換しながら看護師・介護士など多職種連携しながら今後実践していきたい。

<質疑応答>
質問2:二次医療圏で医師会の先生方と緩和ケア研修会を開催する場合は、先ほどの資料で対応していけばよいのか?
回答2:強化事業としてかかりつけ医に対する研修会を開催するように記載あり(がん診療連携拠点病院機能強化事業実施要綱3-(7)-ウ)。提示資料で進めて頂きたい。
質問3:緩和パスには時系列表(連携診療計画書)がない。全身状態を段階に分けてその時期に何をすべきかを時系列表にするとパスになるのではないか?
回答3:身体評価の表もあるが、患者の意向も反映する必要があるので現実的には難しい。この難しさを共通認識として持つ必要がある。
質問4:後の課題の中で、緩和パスを使う側(患者と家族)の戦略、見通しというのはどう考えているのか?
回答4:運用の開始時から医療以外のことも話し合うことが重要。緩和ケアセンター、看護外来、カウンセリングなどからつながっていくと考えている。
質問5:緩和ケアセンターとは?
回答5:組織というよりは、治療早期から専門看護師が診断に立ち会う、患者が治療期に痛み等があった場合に緊急入院できる体制がある、研修会や院内教育、地域連携の強化などに対応できる、などの機能を有する拠点。

(6)兵庫県がん対策推進計画について・・・(資料8/兵庫県HP

○昨年のがん対策推進基本計画の改定をふまえて、兵庫県でも推進計画を改定し、第4次ひょうご対がん戦略推進方策のもと、がん対策のさらなる推進に努める。

○がん診療に携わるすべての医師が緩和ケア研修を修了する、拠点病院におけるがんの入院患者の50%以上が緩和ケアを受けたと自覚する、以上を目標とする。

○すべての拠点病院における院内がん登録実施状況を把握し、その状況を改善することを目標とする。

(7)その他

協議会の内容について情報公開の要請があり、積極的な情報提供により地域連携パスの趣旨について等県民への普及啓発を図るため、ホームページ上で公開することを討議の上承認された。

<質疑応答>
質問6:「緩和ケアを受けたと自覚する人の割合を50%以上を目標」というのはどういう意味合いなのか?
回答6:これは独自の項目であり実際50%という数値を評価する基準などはない。しかしながら患者側が受けたということを認識してもらうことこそ緩和ケアであると思うので、今後各方面と相談しながら実測可能な評価指標を設けていきたい。
質問7:「専門医を複数配置」とあるが、専門医は2017年から全く違うものになるはずだが、それとの整合性は今後どのようになるか?
回答7:現段階では未定である。

以上

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