兵庫県がん診療連携協議会
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平成26年度第1回幹事会・がんの地域連携パスWG合同会議 議事録 平成26年6月5日(木)開催

平成26年度 第1回幹事会・がんの地域連携パスWG合同会議が平成26年6月5日に兵庫県私学会館で開催された。兵庫県内のがん診療連携拠点病院と、準ずる病院を含め45病院の幹事、部会およびパスWG委員と兵庫県医師会代表者、ならびに兵庫県立粒子線医療センター、神戸低侵襲がん医療センター、兵庫県歯科医師会代表者が参加した。開会にあたり足立協議会議長(兵庫県立がんセンター院長)、兵庫県医師会豊田常任理事から挨拶をいただいた。

議事に入る前に、平成26年4月17日開催の協議会議事録2月6日開催の前回幹事会・がんの地域連携パスWG合同会議の議事録を確認した。

(1)兵庫県保健医療計画について (資料1/兵庫県HP

① 兵庫県保健医療計画を平成25年4月に改定した。5疾病のうち、がんに関し平成25年12月16日に一覧に記載する病院名を更新した。

② 前回の合同会議(平成25年6月6日)以降に北播磨総合医療センターが、がん診療連携拠点病院に準ずる病院として追加された。

③ 幹事の追加について。兵庫県がん診療連携協議会会則および幹事会運営要領第3条(8)に基づき、「兵庫県立粒子線医療センター」と「神戸低侵襲がん医療センター」が新規幹事として了承された。
また、事務局よりのメールや郵便での連絡などへの返信(着信確認)と院内周知を必ず行うように要請があった。

(2)がん対策について (資料1/厚労省HP)(資料1/がん診療連携拠点病院等の整備について

① がん診療連携拠点病院等の整備指針について

  • 厚労省健康局長から1月10日付で新整備指針が提示され、がん診療連携拠点病院の指定要件が強化された。拠点病院の評価と改善(PDCAサイクル)が求められる。
  • 新たながん診療提供体制の概要説明があり、さらなる質の向上及び一定の集約化が行われる。
  • 拠点病院未設置の空白の2次医療圏を対象として基本的ながん診療を確保した「地域がん診療病院」が新設される。兵庫県内には空白の二次医療圏はないが、県指定の拠点病院、準じる病院との整合性などが検討課題となる。26年度に検討予定。
  • 新規指定の経過措置があり兵庫県内の国指定のすべてのがん拠点病院は27年3月まで延長される。

② がん登録等の推進に関する法律が成立し、28年1月より施行の見込み。すべての病院に届出義務が課せられる。診療所は手揚げ方式。

③ がん対策推進基本計画に基づいた主ながん対策の推進状況について説明があった。
25年度は都道府県拠点病院において緩和ケアセンターを準備。現在は都道府県病院だけに課せられているが、将来的には全てのがん診療を行う施設への普及を図る。今後指定要件に反映の予定。

④ 26年2月5日付で国立成育医療研究センターと国立がん研究センターが小児がん中央機関として指定された。

(3)協議会・幹事会並びに各部会の平成25年度活動報告及び平成26年度活動計画について

①「協議会・幹事会」関連(資料2/2-1

平成25年度の活動はすべて順調に終了した。平成26年4月17日(木)に兵庫県がん診療連携協議会(第9回)、6月5日(木)に第1回、平成27年2月5日(木)に第2回幹事会・がん地域連携パスWG合同会議、平成26年11月1日(土)第4回「ひょうご県民がんフォーラム」を開催予定。今年のテーマについては募集中。ご意見があれば事務局まで連絡頂きたい。

②「研修・教育」部会関連(資料2/2-2

5大がんのセミナーを毎年順次開催し、平成25年度は2順目で胃がんセミナーを開催した。また、他に検査セミナー、薬剤師セミナー、放射線セミナーを開催した。開催内容は協議会HPに順次掲載している。26年度の活動は改めて連絡の予定。県立がんセンターでのがん看護実務研修は平成26年6月2日~9月12日に開催予定。26年度のがんセミナーはテーマを検討中で、時期は10月か11月頃の予定。

③「情報・連携」部会関連(資料2/2-3-12-3-2

  • 25年度に4回の実務者ミーティング会議を開催し、患者会との連携、質の向上、均てん化、事例検討などを行った。26年度も同様に4回の実務者ミーティング会議を行う予定。
  • 名称は、「がん相談支援センター」に統一。相談支援センター以外の名称を用いても差し支えないが、病院固有の名称と併記上、必ず「がん相談支援センター」と表記し、がんの相談支援を受けられる旨の掲示をする。
  • 平成26年11月1日(土)に第4回「ひょうご県民がんフォーラム」開催予定。
  • 平成26年6月12日(木)に第3回連絡協議会の情報連携部会に出席予定。

④「がん登録」部会関連(資料2/2-4

  • 25年度は、9月18日に地域がん登録実務者研修会を開催した。平成26年2月14日(金)に部会とセミナーを開催した。
  • 平成26年度も部会、がん登録実務者セミナー、地域がん登録に関する研修会を開催予定。5月17日に「都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会がん登録部会」へ出席。
  • がん登録の法制化に伴い医療機関への説明会等を開催する予定。今後、院内がん登録の分析と評価が必要となる。
  • 第1回がん登録実務者ミーティングを5月14日(水)に開催した。

⑤「緩和医療」部会関連(資料2/2-5-1

  • 25年度緩和ケア研修会を19病院で開催した。平成26年度も研修会、指導者の会等を行う予定。
  • 平成26年2月の段階で研修受講者は2,062人。目標3,000人の3分の2は終了している。
  • 27年度より制度が変わる可能性が高い。「B課程」が未受講であれば、26年度中の受講を勧奨する。
  • 「緩和医療部会・緩和WG合同会議」について
    平成25年8月3日に緩和医療部会を開催した。部会での決定事項の協議会のホームページへの掲載は保留となった。
  • 平成26年4月2日「緩和ケア連携パスWG会議」を開催した。「兵庫県標準緩和連携」の結果文言を一部修正し、「緩和ケア連携に必要は基本的事項」(案)という形で決定した。協議会のホームページへ掲載することで了解が得られた。(資料2/2-5-6

(4)がんの地域連携パスについて(資料3/3-1

  • 平成26年1月時点で、県内のがん診療連携拠点病院は国指定14、県10、準じる病院21の計45病院となった。
  • 平成25年4月~平成26年3月の登録件数は792件となり,平成25年末時点で1,871件のパスが運用中。内訳は,乳がん657件(36.2%),胃がん575件(31.7%),大腸がん283件(15.6%),肺がん249件(13.7%),肝がん49件(2.7%),前立腺がん57件(3.1%),子宮体がん1件.パス脱落は97件(5.2%),バリアンスは16件(0.9%)であった。
  • 緩和ケア連携に必要な基本的事項(案)について説明があった。
  • 今後の幹事会の各部会活動についての提案があった。 

① 緩和医療部会の部会名称について。現在都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会では緩和ケア部会の名称を使っており、本県においても同様の名称としたい。

② がんの地域連携パス部会の新設について:
当初、平成24年3月までに5大がんの地域連携パスを整備することが指定要件のため、幹事長の下にがん地域連携パスWGを組織して検討を行った。平成22年10月に兵庫県の統一パスを策定しパスの運用の推進を図ってきた。各WGの活動により当初の目的は達成できたが、各拠点病院や郡市区医師会での取組みや意識の差があり、パス運用まではなかなか進まない状況である。今後は拠点病院ごとの運用、推進や質の評価、情報共有等の検討を図ることを目的として、がんの地域連携パス部会を新設し、今までの各WGはこの部会の中で活動を継続して頂きたい。部会長として関西労災病院の田村先生にお願いをする。各拠点病院(準じる病院も含む)からの部会委員は、各病院長からの推薦をお願いする。

上記①②について幹事会で承認された。

(5)「兵庫県がん対策推進計画」の取り組み状況について(資料4/ 4-2

  • 平成25年4月に改定し、5年計画の1年目が終了。
  • 全体目標としてがんによる年齢調整死亡率を10年間で25%減少する。現状は7年間で15%減少。
  • 個別目標の3本柱、「がんの予防の推進」「早期発見の推進」「医療体制の充実」について、平成25年度の主な取り組み状況、主な課題、今後の取り組み内容と方向性について説明があった。
  • その他、進捗状況について説明があった。
  • 県疾病対策課と患者連絡会との定期的意見交換で、ひょうごがん患者連絡会より「緩和ケア」アンケートについての提案があった。情報共有ということで参考資料として頂きたい。

<質疑応答>
質問1:在宅医療の充実について。在宅の看取り率(14.6%)の所で、在宅という定義の確認。
回答1:自宅(12.9%)と老人ホーム等施設(1.8%)をあわせた数値である。今後、それぞれを分けた形で看取り率を公表していく。

(6)小児がんの進捗状況についての報告(兵庫県立こども病院、小阪部長)

昨年全国で15カ所選定された小児がん拠点病院に対する厚労省のヒヤリングについては厚労省のHPで公開されている。
県内での小児がんの発症は年間80例程。その7割程をこども病院で診療している。CRCとがん登録クラークを1名ずつ配置した。また、小児がん相談支援センターを創設し、専任の看護師とスタッフを1名ずつ配置した。臨床心理士はまだ専任ではない。緩和ケア委員会が院内にできた。
中四国と連携をとる目的で、中四国で小児がんを診療している11病院と毎月テレビ会議をしている。
長期フォローアップ外来が設置されたが、小児専門の病院ということで限界を感じるところである。加えてAYA世代の診療にも力を入れていく事が今後の課題でもある。

(7)がん患者医科歯科連携について(県歯科医師会、梅村理事)

がん患者医科歯科連携協定締結(案)について提案があった(資料4-44-54-6)。
がん患者の口腔管理を行うことのできる体制整備のために、実務者の検討会の設置要請があり、第9回協議会で大筋合意された。今後は事務的な準備を行い、「がん患者医科歯科連携検討会」(仮称)の設置を提案したい。27年度には県下のがん拠点病院にシステムを提示できるようにしたい。

幹事長:この提案を受けて幹事長のもとに、「がん患者医科歯科連携検討会」を設置して検討したい。システム整備の構築案を検討し、次回27年2月の幹事会に報告をいただくことを考えている。
→ 幹事会で了承された。

(8)その他

  • 7月13日に開催予定の「小児がんに対する粒子線治療を考えるフォーラム」の案内と説明があった。(資料4-74-8
  • 協議会主催で平成26年11月1日(土)に第4回「ひょうご県民がんフォーラム」を開催予定。各拠点病院からの協力要請があった。また、テーマについての提案があれば事務局まで連絡するように再度要請あり。
  • 次回の幹事会は平成27年2月5日(木)に開催の予定。がん地域連携パスWG とは別に開催することを確認した。

以上

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